最近では多くの企業が多様な職種や働き方を提供し、より一層の障がい者雇用の推進を行っています。
この記事では、障がい者雇用枠で選ぶことができるお仕事の選択肢の最新トレンドをまとめました。障がい者手帳を取得している人、取得を考えている人にとって、合理的配慮をもらいながら働ける障がい者雇用枠においても、自分のやりたい仕事、キャリアアップをしていける仕事について考える上で、参考としていただけると幸いです。
障がい者雇用で求人が多い職種は？
障がい者雇用の求人にも種類が多くあります。どのような職種が選べられるか見ていきましょう。
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事務職
一般的なオフィスワーク、文書作成、データ管理などをする仕事です。WordやExcelのスキルを活かすことができます。Excelの関数やVBAを使って効率的に事務処理を進めることができると、業務改善スキルを活かしたキャリアアップをしていくこともできます。
また、最近では人事労務、採用、法務、経理といった専門職のアシスタント業務も増えてきており、例えば簿記の資格を活かして経理のキャリアをアシスタント職から目指していくこともできます。
正確な業務を行うことが得意な人や、業務改善が好きな人に合う仕事が多いです。
清掃職
オフィスや工場現場などの清掃業務です。主に、掃除機がけ、窓ふき、ごみ回収などがあります。黙々としたルーティンなお仕事になるので、対人関係が苦手な人やコツコツとしたお仕事を好む方に合う仕事です。
データ入力系
ある情報を専用システムやスプレッドシートなどに入力する業務です。元情報は、音声情報、紙媒体、ウェブサイト情報などさまざまです。未経験でもタイピングスキルがあれば行うことができる仕事なので、これから事務職を目指していきたい人の最初の一歩にも良い選択肢となります。
タイピングに自信がある人、正確に業務を行うことが得意な人に合う仕事です。
業務サポート職（社内BPO）
さまざまな部署の業務をサポートする業務です。業務の幅は広く、営業サポートのようなお仕事から、プロジェクト推進のための業務フローの改善といった難易度の比較的高いものまであります。プロジェクト毎に業務が回っていくことが多いので、ルーティンではなく変化がある場合が多いです。そのため、さまざまな経験を積むことができるので、業務の難易度をあげながらキャリアアップしていきやすい仕事となります。
事務スペシャリスト、業務改善、業務推進などの仕事を目指すことができる仕事です。
コールセンター
お客様からかかってくる電話応対、またはお客様に架電する業務です。いずれの場合も話したり応対する内容には整理されたマニュアルがあることが多く、マニュアルでは対応できない場合はSV（スーパーバイザー）にサポートを受けたり、電話を回したりすることができるので、未経験の人でも行うことができる仕事が多いです。
人と話すことが好きな人、直接ではなく電話での会話を好む人に向いています。応対スキルが上がっていくと、SVや管理側のキャリアを目指すこともできます。
エンジニア
Webエンジニア、アプリエンジニア、データアナリストなど、様々な仕事があります。活用するプログラミング言語にはトレンドがあります。JavaScript、Python、PHP、Rubyなど比較的学びやすいものもあるため、目指したいエンジニア職でトレンドとなっている言語で学びやすいものから試してみると良いでしょう。試しに無料で学び始めることができる Progate などのウェブサービスもあります。
デザイナー
Webデザイナー、グラフィックデザイナー、動画編集など様々な仕事があります。芸術的なスキルだけではなく、近年ではマーケティング思考に沿ったデザインやUI・UXを意識したデザインを求められることが増えています。
クラウドソーシングサービスにて、SNS広告のデザイン業務などから実績を積むこともできるようになっています。
工場等での現場作業
製品の組み立てや製造ラインの一部を担当したり、仕分けや検品などの軽作業をしたりする業務です。
決まったルーティン作業であるため、臨機応変な対応や変化が得意ではない人にとっても働きやすいです。まとまった時間の立ち仕事であったり、一定の集中力が必要な場合も多いので、ある程度の体力が必要な仕事となります。
農業
野菜づくりを中心とした農業の仕事です。種をまいたり、水やりをしたり、収穫をしたりします。天候に合わせた仕事となる場合もあるため、ある程度の体力が必要な仕事となります。
障害特性にあった働き方ができる求人の種類は？
障がいがある方にとって、自身の障害特性に合う環境や、必要な合理的配慮を受けることができる環境を選ぶことが、安定して長期的に働くためには重要になります。
例えば、オリィ研究所が提供するテレワーク特化型転職エージェント「FLEMEE（フレミー）」では、身体障害、聴覚障害、視覚障害、発達障害（感覚過敏など）、発達障害の二次的障害としての精神障害と幅広い障害特性の方が、テレワークであれば活躍できる、無理ない環境でスキルアップ、キャリアアップができる機会を手に入れています。
その他にも、障害への知識背景が多くある従業員からのサポート体制や業務強度を比較的抑えた環境の中で働くことができる、特例子会社や就労継続支援サービスという選択肢もあります。
在宅勤務
在宅勤務は自宅で仕事をするかたちであり、リモートワーク、テレワークと呼ばれることもあります。パソコンで完結する業務が該当することが多く、社内コミュニケーションはチャットやオンライン会議ツールを用いることが多いです。
通勤やオフィス環境が苦手な人、住んでいる地域に選択肢が少ない人にとって、働きやすさと希望を両立しやすい環境を見つけやすくなります。
細かい条件については、自由度が高い順に、全国勤務可能な完全在宅、勤務エリアを限定した完全在宅、在宅勤務と出社を組み合わせたハイブリッド勤務があります。
テレワークについての記事はこちら
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特例子会社
特例子会社は、企業が障がい者雇用を促進するための一つの方法として、グループ企業として設立されます。一般企業よりも仕事内容やスタッフの配置環境などにおいて、障がい者が働きやすい環境が用意されています。
特例子会社で数年の就労実績を積み自信がついた後に、一般企業に転職して、年収アップやキャリアアップを目指すケースもあります。
就労継続支援サービス
就労継続支援事業所は、一般企業で働くことが困難な人が、福祉的就労の場で働くことができる方法です。
就労継続支援事業所にはA型とB型があり、雇用契約を結ぶかどうかなど条件に違いがあります。A型は雇用契約を結ぶため最低賃金が保障されますが、B型は雇用契約を結ばないため作業に応じた賃金報酬を得るかたちになります。
障がい者雇用の職種・求人の探し方
障がいがある方が仕事を探すときには、いくつかの方法を活用することができます。それぞれのメリット・デメリットがあるため、自分自身に合う方法を選択すると、得られる情報が増えたり、内定がもらえる確率を上げたりすることができます。
ハローワーク
ハローワークでは障がい者枠の求人を扱っています。紹介状を発行してもらって応募することができます。また、合同面接会の開催もあるため、企業担当者と直接面談する機会もあります。
様々な業種や職種の求人を見つけることができます。また、インターネット上からハローワークの情報にアクセスすることもできますが、情報が限られていたり、求めている求人を探すのに苦労することもあります。
就労支援期間
就労移行支援事業所に通っていたり就労支援機関に登録している場合は、それらの機関を通して紹介を受けることができます。就労支援機関には、就労移行支援事業所、地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなどがあります。
障がい者求人に特化した就職・転職エージェント
就職・転職エージェントには、障がい者求人に特化したエージェントもあります。それぞれのエージェントには特徴があるので、自分自身に合うエージェントに出会うことができれば、魅力的な企業や求人に豊富に会うことができます。また、一度の転職についてだけではなく、中長期的なキャリアも見据えたアドバイスや自分自身では気づいていなかった選択肢の提案をもらえることもあります。
一方で、エージェントでは一定のスキルや経験が求められるため、全く未経験な職への就職・転職を目指す場合はエージェントを経由しない方法を活用する方が良い場合が多いです。
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まとめ
障がい者雇用には、どんな仕事があるのか、職種、働き方、探し方について見てきました。
2024年における障がい者雇用のトレンドは、多様な障害特性に応じて、無理のない働き方環境において希望する職種を選べる機会の拡大にあります。自分に合った仕事を見つけるためには、これらの情報を活用し、適切な相談先のサポートを受けることが重要です。
ご自身の希望するキャリア、未来の選択肢を広げるために、どんな仕事を選んでいくと良いのかを考えてみてください。